たまたま東京に京劇の劇団があることを知り、先日その公演に行ってきました。
京劇について何も知らなかったのですが、
『さらば、わが愛/覇王別姫』という京劇役者の生涯を描いた映画が好きで、
いつか実際に京劇を観てみたいと思っていました。
演目は、三国志から「空城計」。
三国志の中でも屈指の名場面とのこと。
三国志は途中まで読んだことがあるのですが、
「空城計」は知らなかったので、
中国の大河ドラマでストーリーを予習してから会場に向かいました。
会場の明かりが暗くなるとともに、賑やかな銅鑼やシンバルの音が聞こえてきます。
舞台は簡素で、机と椅子しかありません。
「舞台セットはこんなに少ないのか。」と驚いていると、
眩しいくらいの煌びやかな衣装を身に纏った役者さんが次々と出てきます。
独特な抑揚の付いた中国語の台詞、役によって異なる様々な隈取、
たわわな髭、コロコロと変わる表情、見得、
客席から飛んでくる「好(ハオ)!」の掛け声…
むせ返るような異国情緒に包まれて、
まるで海外旅行に来たような気持ちになりました。
ストーリーを予習していたおかげで、
有名な「泣いて馬謖を斬る」のシーンでは、
諸葛亮と馬謖のブラザーフッドに胸が熱くなりました。
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ただの興味本位でチケットを取ったのですが、
京劇特有の世界観と意外とわかりやすい三国志の話を知ることができて、
とても刺激的な体験となりました。
もう一度三国志を読み始めようかなと思っています。
ではでは。